
冬に停電したら、暖房なしでどうやって暖を取るんですか?カイロくらいしか思いつかないんですけど、あれって何枚あれば足りるんでしょう……?
防災備蓄シリーズの7本目は「冬の寒さ対策」です。真冬の停電は、明かりや食料とは別の怖さがあります。暖房が止まった家で体温を守れるかどうかは、低体温症を防げるかどうかに直結します。
防寒対策の考え方はシンプルで、「熱を作る」「熱を逃がさない」の2段構えです。この記事では、カイロの必要枚数の計算から、寝るときの備えまでを整理しました。
結論:防寒は「発熱」と「保温」の組み合わせ
- 使い捨てカイロは1人1日3枚前後が計算の目安。7日分なら1人約21枚、家族4人で約84枚(箱買いサイズ)
- 寝るときはカイロではなく湯たんぽ+寝袋・毛布が本命。就寝中のカイロは低温やけどのおそれがあり、メーカーも就寝時の使用を避けるよう案内しています
- アルミブランケットは1枚数百円の保険。人数分を、持ち出し袋と家に
- カイロにも使用期限があります(未開封で数年〜5年程度。製品の表示を確認)。冬の初めに入れ替えるローリングストックで管理を
カイロは何枚いる?人数別の目安

貼るカイロの持続時間は、レギュラーサイズでおよそ12時間が一般的です。起きている時間に、お腹・背中・ポケット用で1日3枚使うと仮定して計算します(就寝時は外す前提です)。
| 家族の人数 | 3日分(1日3枚計算) | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 9枚 | 21枚 |
| 2人 | 18枚 | 42枚 |
| 3人 | 27枚 | 63枚 |
| 4人 | 36枚 | 84枚 |
30枚入りや60枚入りの大容量パックで買うと1枚あたりが安くなります。目安はあくまで計算の出発点で、寒さに弱い家族がいる場合は多めに見積もってください。
防寒グッズは3タイプ

タイプ1:使い捨てカイロ+湯たんぽ(熱を作る)
カイロは電気なしで確実に暖かくなる、停電時の主役です。湯たんぽは、カセットコンロで沸かしたお湯がそのまま使えるのが強みで、布団に入れれば朝まで暖かさが続きます。4本目の記事で備えたボンベが、ここでも生きてきます。
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タイプ2:寝袋+アルミブランケット(熱を逃がさない)
一番寒さが堪えるのは寝ている間です。寝袋は見た目の厚さではなく「対応温度(快適温度)」の表示で選びます。室内や避難所での使用なら、快適温度が5〜10℃クラスのものでも、毛布や湯たんぽとの併用で十分にしのげます。アルミブランケットは体温を反射して保温する薄いシートで、かさばらないので人数分そろえやすく、寝袋や毛布の上に重ねると効果が上がります。
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タイプ3:電気毛布+ポータブル電源(電気で温める)
ポータブル電源がある家なら、電気毛布が強力な選択肢になります。電気毛布は消費電力が約50Wと小さいので、1000Whの電源でもおよそ16時間使える計算です(6本目の記事の計算式と同じです)。エアコンのような部屋ごと暖房は無理でも、「布団の中」だけは確実に暖められます。
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失敗しない選び方・備え方5つ
1. カイロは「貼る+貼らない」の併用で
貼るタイプはお腹や背中など体の中心を温める用、貼らないタイプはポケットで手を温める用。貼る場所は、首の後ろ・腰・お腹が効率的とされています。
2. 期限管理は「冬の初め」にまとめて
使い捨てカイロの使用期限は、未開封で製造から数年〜5年程度(製品ごとに表示を確認)。期限を過ぎたものは異常発熱のおそれも指摘されています。冬の初めに防災用の箱から普段使いへ下ろし、同じ枚数を買い足すローリングストックなら、期限切れを防げます。
3. 寝袋は「対応温度」で選ぶ
同じ寝袋でも対応温度は製品ごとに大きく違います。使う場所(自宅の室内か、避難所か、車中か)から逆算して、快適温度に余裕のあるものを選んでください。
4. 服装も防寒グッズのうち
重ね着と、首・頭・足元を守ることが基本です。帽子、ネックウォーマー、厚手の靴下、手袋。在宅避難なら家にあるもので足りますが、避難所へ行く想定なら防寒着一式を持ち出し袋の近くに置いておきます。
5. 部屋の冷気も減らす
家族が1つの部屋に集まる、窓に断熱シートや段ボールを貼る、ドアの隙間を塞ぐ。小さな工夫でも室温の落ち方は変わります。体だけでなく「空間の熱を逃がさない」発想も大切です。
寝るときの寒さ対策

- 就寝時の使い捨てカイロは外す(寝ている間は低温やけどに気づきにくいため)
- 湯たんぽは専用カバーに入れ、肌に直接触れさせない(低温やけど防止)
- カイロを同じ場所に長時間当て続けない。子どもや高齢者は特に注意
- カセットガスストーブなど火を使う暖房は、換気と一酸化炭素中毒に十分注意する
「寝袋+湯たんぽ+アルミブランケット」の組み合わせは、電気なしで一晩をしのぐための鉄板です。とくに高齢の家族がいる家では、寝るときの備えを最優先に考えてください。
費用の目安:まず1人3日分なら約3,000円から
カイロ30枚で約1,000円前後、湯たんぽ約2,000円、アルミブランケットは1枚数百円。入口は安く始められます。寝袋は対応温度によって5,000〜15,000円ほどと幅がありますが、キャンプや車中泊と兼用にすれば無駄になりません。
まとめ
- カイロは1人1日3枚×日数で計算し、期限はローリングストックで管理
- 寝るときは湯たんぽ+寝袋+アルミブランケット、カイロは外す
- 電気毛布はポータブル電源と好相性(50Wで長く使える)
- 服装と部屋の断熱まで含めて「防寒」
この記事は「家と家族を守る」防災備蓄シリーズの7本目です。あわせてどうぞ。