
この記事は、年末年始のネット通販詐欺をまとめた記事713の続編です。前回は、偽SMSや偽メールが入口でした。ところがこの1年で、詐欺の入口は大きく移りました。SNSの広告です。
警察庁のまとめでは、2025年のSNS型投資詐欺は約9,500件・被害額約1,275億円、SNS型ロマンス詐欺は約5,600件・約552億円。どちらも前年から大きく増えています。そして年末は、セールとふるさと納税の駆け込みで、広告をタップする回数自体が増える季節です。
結論:広告は「入口」として疑う
- 今年の入口はSNS広告。偽セール広告、有名人なりすまし投資広告、ふるさと納税の偽サイトが年末の3大ルート
- 合言葉は「広告からは買わない、申し込まない」。欲しいものは、公式アプリや公式サイトを自分で開いて買う
- ふるさと納税に「割引」は存在しません(総務省)。割引をうたう時点で偽サイトです
- 「必ず儲かる」「有名人が勧めている」投資は、広告ごと詐欺だと思って閉じる。被害は1件平均1,000万円を超えます
入り口1:SNS広告の偽セール

「大手百貨店の閉店セール」「有名家具店の在庫処分」などをうたう広告から、本物そっくりの偽サイトへ誘導する手口です。国民生活センターにも、SNS広告をきっかけにブランド品を注文したら詐欺サイトだった、という相談が数多く寄せられています。
偽サイトの見分け方は消費者庁がまとめています。公式サイトのURLかどうか、連絡先(電話番号・メールアドレス)が表示されているか、価格が極端に安くないか、支払い方法が限られていないか、日本語が不自然でないか。このうち1つでも当てはまれば、買わずに閉じてください。
入り口2:有名人なりすましの投資広告
実在の有名人や経済評論家の写真を使い、「この投資で資産が増えた」と見せかける広告です。本人は無関係で、写真もコメントも無断使用。リンク先ではLINEグループなどに誘導され、「先生」と呼ばれる人物の指示で送金させられます。
警察庁の集計では、SNS型投資詐欺の被害は1件あたり平均で1,000万円を超えます。入口の最多はバナーなどの広告で、投資に広告経由で入ること自体が、今いちばん危険な行動です。「必ず儲かる」「元本保証」は、金融の世界ではありえません。
入り口3:ふるさと納税の偽サイト
12月は寄附の締め切り月です。実在のポータルサイトや自治体の画像をコピーした偽サイトが、返礼品目当てに検索する人を狙います。総務省が特に挙げるサインは、次の3つです。
- 寄附金額の割引・値引きを宣伝している(ふるさと納税は寄附なので、割引は絶対にありません)
- 自治体や運営会社の住所・連絡先の記載がない、連絡先がフリーメールだけ
- 支払いが銀行振込だけで、振込先の口座名義と事業者名が違う
申し込みは、使い慣れた大手ポータルを自分で開いて行うこと。広告や検索の上位表示から入らないのが確実です。
共通の守り方:公式は自分で開く

- 広告のリンクは踏まず、公式アプリか、ブックマークした公式サイトから入り直したか
- 割引率が異常ではないか(ブランド品の80〜90%オフ、ふるさと納税の割引表示は即アウト)
- サイトに会社名・住所・電話番号があり、フリーメールだけになっていないか
- 支払い方法が振込だけに限定されていないか、振込先の名義は事業者名と一致するか
- 「今だけ」「残りわずか」で急かされていないか。急かす表示は、冷静さを奪うための装置です
もし払ってしまったら
クレジットカードで払った場合は、すぐにカード会社へ連絡して利用停止と調査を依頼します。銀行振込の場合は、振込先の銀行と警察へ速やかに届け出てください。相談先は、警察相談専用電話「#9110」と、消費者ホットライン「188(いやや)」です。詳しい対処の流れは前回の記事713にもまとめています。
守りを固める3タイプ

タイプ1:総合セキュリティソフト型
偽サイトやフィッシングサイトへのアクセスを警告してくれる製品です。年額5,000〜10,000円ほど。家族のスマホとパソコンをまとめて守れる台数多めのプランが、結果的に割安になります。
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タイプ2:迷惑電話防止機能つき電話機型
ネットだけでなく電話の詐欺も年末に増えます。着信時に警告メッセージを流したり、通話を自動録音したりする機能つきの電話機は1万〜2万円ほど。実家の親へのプレゼントとしても定番です。
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タイプ3:詐欺対策の本型
手口は毎年変わるので、家族で1冊、最新の手口をまとめた本を共有しておくと、夕食の話題ついでに注意喚起ができます。1,000〜2,000円ほど。親世代への「押し付けにならない」渡し方としても、本は渡しやすい形です。
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まとめ
- 今年の詐欺の入口はSNS広告。偽セール・有名人投資・ふるさと納税偽サイトが年末の3大ルート
- 合言葉は「広告からは買わない」。公式アプリ・公式サイトは自分で開く
- ふるさと納税に割引はない。割引表示は偽サイトのサイン
- SNS型投資詐欺は約9,500件・約1,275億円(2025年、警察庁)。「必ず儲かる」は広告ごと閉じる
- 払ってしまったら、カード会社へ即連絡。相談は #9110 と 188
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