
停電の備えって、懐中電灯が1本あればいいと思っていました。でもスマホの充電や情報のことも考えると、それだけじゃ足りない気がして……。
防災備蓄シリーズの5本目は「停電の夜」です。水・食料・トイレ・熱源がそろっても、真っ暗な家では身動きが取れません。停電対策の中心は「明かり」「充電」「情報」の3つです。
この記事では、明かりの役割分担から、そろえるべきグッズの種類と置き場所、電池の管理までを整理しました。ポイントは、1つの立派なライトではなく、役割ごとに分けて備えることです。
結論:明かりは「役割で分ける」のが正解
▶ ここがポイント
- 明かりは3役に分ける:部屋全体はLEDランタン、移動は懐中電灯、両手を使う作業はヘッドライト
- 明かりは火を使わないLEDで。ろうそくは転倒・引火による火災のおそれがあり、消防も懐中電灯等の準備を呼びかけています
- 充電はモバイルバッテリー(20000mAh級でスマホ約4回分が目安)、情報はラジオ(手回し充電式が心強い)
- 「どこに置くか」までが備え:枕元・玄関・リビングに分散する
明かりの3つの役割

| 役割 | 向いている道具 | 置き場所の例 |
|---|---|---|
| 部屋全体を照らす | LEDランタン | リビング、家族が集まる部屋 |
| 移動する(足元) | 懐中電灯 | 枕元、玄関、トイレの近く |
| 両手で作業する | ヘッドライト | キッチン、防災リュック |
懐中電灯1本では、向けた方向しか照らせず、片手もふさがります。部屋に置くランタンと、手に持つ懐中電灯は、そもそも役割が違うのです。家族がいる家なら、懐中電灯は人数分あると夜中のトイレ移動も安心です。
停電対策グッズは3タイプ

タイプ1:LEDランタン
停電対策の主役です。部屋全体を照らすには数百ルーメン級の明るさが目安で、日本の照明メーカーの防災向きモデルは2,000〜5,000円ほどが中心です(2026年11月時点)。乾電池式は長期保管に向き、停電が長引いても電池の替えが効きます。暖色に切り替えられるモデルは、子どもの不安を和らげるのにも向いています。
Powered by Rakuten Developers
タイプ2:懐中電灯・ヘッドライト
移動用の懐中電灯は、枕元と玄関に1本ずつ。明るさよりも「すぐ手に取れる場所にある」ことが大事です。ヘッドライトは、調理や片付けなど両手を使う場面で真価を発揮します。どちらも1,000〜3,000円ほどでそろいます。
Powered by Rakuten Developers
タイプ3:手回し充電ラジオライト+モバイルバッテリー
情報と充電の担当です。手回し充電式のラジオライトは、ラジオ・ライト・スマホへの給電が1台でまかなえ、電池切れの心配がありません(およそ4,000〜15,000円と幅があります)。スマホの充電には20000mAh級のモバイルバッテリー(およそ4,500円前後、スマホ約4回分が目安)を1台。連絡手段であるスマホは、災害時の命綱です。
Powered by Rakuten Developers
失敗しない選び方・備え方5つ
1. 明るさは「ルーメン」で見る
部屋全体を照らすランタンは、数百ルーメン級が目安です。弱い光では長時間の生活にストレスがたまります。調光できるモデルなら、夜中の弱い明かりにも使えて電池も長持ちします。
2. 防災用は乾電池式が管理しやすい
充電式は普段使いには便利ですが、置きっぱなしだと放電して肝心な時に使えないことがあります。防災専用なら、長期保管できる乾電池式が無難です。
3. 電池は「入れたまま」にしない
乾電池を入れたまま長期間置くと、液漏れでライト本体が壊れることがあります。未開封の予備電池をライトのすぐ横にセットで置き、使うときに入れる運用が確実です。電池の使用期限もときどき確認を。
4. 置き場所を分散する
停電は夜に起きるとは限りませんが、暗闇で探し回るのが一番困ります。枕元、玄関、リビング、トイレの近く。家族全員が「あそこにある」と言える状態が理想です。
5. スマホの充電は「2段構え」にする
モバイルバッテリーは満充電で保管し、数か月に一度は残量を確認します。それでも足りない長期停電には、手回し充電やソーラー充電が保険になります。
停電した夜の過ごし方と注意

⚠ 停電時の注意
- 明かりにろうそくは使わない(転倒・引火による火災のおそれ。余震のときは特に危険です)
- 長時間の停電では、熱を出す家電のコンセントを抜いておく(復旧時の「通電火災」を防ぐため。外出時はブレーカーを落とす)
- 暗闇での移動は足元に注意。割れたガラスなどでけがをしやすいので、履物も手の届く場所に
明かりと情報があるだけで、停電の夜の不安は大きく下がります。逆に言えば、この2つは費用のわりに効果の大きい備えです。
費用の目安:一式そろえて約1.5万円
LEDランタン約3,500円、懐中電灯2本とヘッドライトで約4,000円、手回し充電ラジオライト約5,000円、モバイルバッテリー約4,500円。全部でおよそ1万7千円、すでにあるものを差し引けば1万円台前半から始められます。キャンプや車中泊にも使える道具ばかりなので、日常と兼用にすれば無駄にもなりません。
まとめ
- 明かりはランタン(部屋)・懐中電灯(移動)・ヘッドライト(作業)の3役
- ろうそくではなくLEDで。電池は別置き+予備を横に
- 充電は20000mAh級バッテリー、情報は手回しラジオが心強い
- 置き場所の分散まで含めて「備え」
この記事は「家と家族を守る」防災備蓄シリーズの5本目です。あわせてどうぞ。
- カセットボンベは何本備えるべき?家族の人数別・必要本数と失敗しない選び方
- 非常食は何日分備えるべき?家族の人数別・必要量と失敗しない選び方
- 備蓄水は何リットル必要?家族の人数別・必要量と失敗しない選び方
- 簡易トイレは何回分備えるべき?家族の人数別・必要回数と失敗しない選び方
次はいよいよ、停電でも冷蔵庫や家電を動かすための「ポータブル電源」を調べる予定です。