ドラマ『JIN -仁-』を、また最初から最後まで見てしまった件www
正直に言います。僕は、ドラマは1回見たら卒業するタイプです。
面白かったドラマでも、見直すのはずっと先。内容をほとんど忘れた頃に「ああ、こんな話だったなあ」と思い出しながら見るくらい。それが普通だと思っていました。
ところが、映画もドラマも全部ひっくるめて、人生で一番繰り返し見た作品が、僕にはひとつだけあります。
TBSのドラマ『JIN -仁-』です。
最初から最後まで、もう4回見ました。しかも4回で終わる気がしません。5回目もたぶん見ますし、その先も分かりません(笑)
話の先も、結末も、誰がどこで何を言うかまで覚えているのに、見始めると止まらない。そして不思議なことに、何回見ても飽きないのです。
この記事では、その理由を、ざっくりしたあらすじや視聴率、キャストと一緒に、思い切り長く語っていきます。
そもそも『JIN -仁-』ってどんなドラマ? ざっくりあらすじ
※ここから先は物語の大まかな流れに触れます。核心の結末は避けますが、軽いネタバレはあります。
主人公は、東都大学付属病院の脳外科医・南方仁(大沢たかお)。腕の確かな医者ですが、自分の手術がきっかけで植物状態になってしまった婚約者・友永未来(中谷美紀)への罪の意識を抱え、どこか医者として一歩引いた日々を送っています。
ある夜、仁が手術した身元不明の患者が病院から逃げ出します。追いかけた仁は階段から落ちて気絶し、目を覚ますと、そこは森の中。歩いていくと、なんと侍たちが斬り合いをしています。
そう、仁は幕末、文久2年(1862年)の江戸にタイムスリップしてしまったのですwww
仁を助けてくれたのは旗本・橘家の人々。仁は、怪我をした橘恭太郎(小出恵介)を、その場にある道具だけで緊急手術して救います。その様子を見ていた恭太郎の妹・橘咲(綾瀬はるか)は、仁の医術に強く興味を持ち、やがて仁のそばで働くようになっていきます。
現代の知識はあるのに、道具も薬もない江戸時代。仁はコレラ(作中ではコロリと呼ばれます)の流行と闘い、カビからペニシリンを作り出し、少しずつ「仁友堂」という病院を築いていきます。
そして彼の前に現れるのが、あの坂本龍馬(内野聖陽)。歴史上の人物たちと関わるうちに、仁は「歴史を変えてしまうかもしれない」という大きな葛藤にも直面していきます。
さらにややこしいのが、吉原の花魁・野風(中谷美紀)の存在です。彼女は、現代で眠り続ける婚約者・未来と瓜二つ。仁が江戸で行動するたびに、現代に残してきた未来の写真が少しずつ消えていく――。
「自分は歴史を変えているのか」「未来はどうなるのか」という謎が、最後まで物語を引っ張ります。原作は村上もとかさんの漫画『JIN -仁-』です。
第1期と完結編、全部で何話あるの?
ここ、大事なところなので先に整理しておきます。
第1期(2009年)が全11話。完結編(2011年)が全11話。合わせて全22話です。
完結編というのが第2期そのものなので、第1期と完結編を足すと22話。これが全体の話数になります。
つまり僕は、全22話を4周したので、のべ88話分見た計算ですwww
1話あたり約45分から60分として、時間にするとざっと80時間前後。80時間あれば、他のドラマが何作品も見られます。資格の勉強だってそこそこ進むはずです。我ながら、なかなかの時間の使い方をしたものだと思います(笑)
でも不思議と「時間を使いすぎた」という後悔がありません。むしろ4周とも、それぞれ違う楽しみ方ができた。それがこのドラマのすごいところです。
視聴率も、記録も、すごかった
このサイトらしく、数字の話もしておきます。『JIN -仁-』は、面白いだけじゃなくて、視聴率の記録もすごいドラマでした。
第1期の最終回は平均視聴率25.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。瞬間最高視聴率は29.8%で、2009年に放送された民放の連続ドラマの中で最高の記録でした。
そして完結編の最終回は、それを上回る平均視聴率26.1%、瞬間最高視聴率は31.7%。完結編の全11話の平均も21.3%と、第1期を上回りました。
受賞した賞は、国内外で33冠とも言われています。数字の上でも、間違いなく平成を代表するドラマのひとつだと思います。
……と、数字を並べたくなる気持ちも分かるくらい、僕も含めて当時の視聴者はみんな夢中だった、ということですね(笑)
4回見ても飽きない理由
理由1:道具のない医療シーンの緊張感
1回目で一番ハラハラしたのが、医療シーンです。
現代なら当たり前にある手術道具、検査機器、薬。その全部がない江戸時代で、仁は人を救わなければいけません。あるのは自分の頭の中にある知識と、その場で工夫して作る道具だけです。
中でもペニシリンを作る場面は、今見ても手に汗を握ります。青カビから薬を作る。言葉にすれば一行ですが、成功するかどうか分からないものを、目の前で苦しむ患者のために作る。この「知識は未来から来ているのに、手元は江戸時代」というギャップが、毎話の緊張感になっています。
しかもこの緊張感、結末を知っている4回目でも薄れません。分かっているのにハラハラするというのは、作りが本当にしっかりしたドラマでないと起きない現象だと思います。
理由2:坂本龍馬が、とにかく人間くさい
2回目以降に効いてきたのが、歴史の部分です。
内野聖陽さん演じる坂本龍馬が、教科書の中の偉人ではなく、よく笑い、よく食べ、仁を振り回す、生身の人間として描かれています。土佐弁で「仁先生、仁先生」と懐いてくる龍馬と、歴史を知っているからこそ複雑な表情をする仁。この二人のやり取りは、笑えるのに、どこか胸が締め付けられます。
なぜかというと、見ている僕たちも、龍馬の結末を知っているからです。仁と同じ立場で「この先を知っているのに、ただ見守るしかない」という気持ちを味わう。この構図が、回を重ねるごとにじわじわ効いてきます。
勝海舟(小日向文世)や緒方洪庵(武田鉄矢)など、教科書で名前だけ覚えた人物たちが、仁の医療を通じて次々と「人」になっていく。歴史が苦手だったという人ほど、意外とハマる部分だと思います。僕もその一人です。
理由3:咲と野風、二人の女性の生き方
3回目でぐっときたのが、橘咲と野風、二人の女性の物語です。
橘咲は、武家の娘という立場に収まらず、仁のそばで医療を学び、自分の人生を自分で選ぼうとします。綾瀬はるかさんの演じる咲のまっすぐさは、見るたびに背筋が伸びる思いがします。
一方の野風は、吉原の花魁という、選べる道がほとんどない世界で生きる女性です。婚約者・未来と同じ顔をしているのに、境遇はまったく違う。中谷美紀さんが演じ分ける二役の切なさは、このドラマのもう一つの柱だと思います。
1回目は展開を追うのに必死、2回目は医療と歴史、3回目でようやく一人ひとりの生き方に目が行く。見る回ごとに主役が変わるドラマ。それが僕が4回も見てしまった一番大きな理由かもしれません。
理由4:回収される伏線と、最後まで残る謎
そして4回目でも飽きなかったのが、謎の部分です。
仁がタイムスリップするきっかけになった、胎児の形をした腫瘍。度々聞こえる声。少しずつ消えていく未来の写真。歴史が変わるたびに変わっていく仁自身の体のこと――。
これらの謎は、見直すたびに「あ、ここにもヒントがあったのか」という発見があります。答えを知ってから見ると、序盤の何気ない場面の意味が変わって見える。だから「もう結末は知っているからいいや」にならないのです。
物語はきれいに終わります。でも、全部が全部、理屈で説明されるわけではない。その余白が、見終わった後も「あれはどういうことだったんだろう」と考える楽しさを残してくれます。
主要キャスト
| 役名 | キャスト | どんな人物? |
|---|---|---|
| 南方仁 | 大沢たかお | 現代の脳外科医。幕末の江戸にタイムスリップし、道具も薬もない時代で人を救い続ける主人公。 |
| 橘咲 | 綾瀬はるか | 旗本・橘家の娘。兄の命を救った仁に興味を持ち、そばで医療を学んでいく。 |
| 野風/友永未来 | 中谷美紀 | 吉原の花魁・野風と、現代で眠り続ける仁の婚約者・未来の一人二役。 |
| 坂本龍馬 | 内野聖陽 | 幕末の志士。仁と親友になり、時代を動かしていく中心人物。 |
| 橘恭太郎 | 小出恵介 | 咲の兄。物語の最初に仁に命を救われる旗本の武士。 |
| 勝海舟 | 小日向文世 | 龍馬の師でもある幕臣。仁の医術を認め、後ろ盾になっていく。 |
| 緒方洪庵 | 武田鉄矢 | 西洋医学所の頭取。仁とともにコロリ対策などにあたる蘭方医。 |
| 佐分利祐輔 | 桐谷健太 | 西洋医学所の医師。仁の医術に刺激を受け、仁友堂を支える一人になる。 |
初回放送日
2009年10月11日(TBS系・日曜劇場) 完結編は2011年4月17日スタート

僕のひとりごと:もし自分が幕末にタイムスリップしたら
見ている間、何度も思いました。自分が仁の立場だったら、どうするかと。
結論は早かったです。僕には何もできません。
ペニシリンは作れません。手術もできません。コレラの患者が運ばれてきても、僕にできるのは、せいぜいお湯を沸かすことくらいですwww
現代の知識と大げさに言っても、僕が持っているのは、スマホで調べれば出てくるレベルの知識ばかり。いざ道具もネットもなくなれば、ただの頼りないおじさんです。仁のすごさは、知識があることではなくて、それをその時代の道具と材料で実現してしまうところにあるのだと、見直すたびに思い知らされます。
同じ場面で、また泣く
正直に書きます。4回見ても、泣く場面ではやっぱり泣きました。
これ、我ながら不思議です。展開は覚えている。次に何が起きるかも分かっている。なのに音楽が流れて、登場人物があの表情をすると、視界がにじみます。
むしろ回を重ねるほど、登場人物の事情が全部分かっている分だけ、序盤の何気ない笑顔の場面でさえ切なく見えてくる。1回目より4回目の方が泣く場所が増えている気がします。涙腺が歳とともに弱くなっているだけ、という可能性も否定はしません(笑)
年を取ってから見ると、刺さる場所が変わる
最初に見た頃の僕は、タイムスリップや医療のすごさに夢中でした。でも歳を重ねてから見ると、刺さるのは別の場所です。
自分の何かを変えたくても変えられなかった人の悔しさとか、守りたい人が目の前にいるのに、手が届かないもどかしさとか。仁が現代で抱えていた後悔は、若い頃に見た時より、今の方がずっと重く感じます。
ドラマ自体は何も変わっていないのに、見る側の僕が変わった分だけ、新しいドラマに見える。長く愛される作品というのは、こういうことなんだと思います。
まとめ:で、5回目はあるのか
ありますね、これは。たぶん5回目も見ます。
いつになるかは分かりません。ふと「ああ、JINが見たいなあ」と思う日が、また来る気がします。そのとき僕は、結末を全部知ったまま、1話の階段の場面から、また幕末へ行くのだと思います。
ドラマは1回見たら卒業。それが僕の普通でした。その普通を唯一ひっくり返したのが、この『JIN -仁-』です。まだ見ていない人は、少しうらやましい。あの感動を、これから初めて味わえるのですから。
みなさんには、そんなドラマはありますか。何回見ても飽きない、人生で一本だけ選ぶとしたらこれ、という作品。僕にとっては、それが『JIN -仁-』です。
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