青空にスマイル!余命わずかな航空ファンのために、飛行機が空に描いたサプライズ

    全体:0月:0週:0日:0

 ほら見て!空に何か描いてるよ。ある晴れた冬の日、末期がんの男性がホスピスのスタッフに誘われ、家族と一緒に外に出て、うながされるまま空を見上げた。するとそこには、大きなスマイルを描く飛行機が!

 余命わずかとなり、イギリスのホスピスで過ごすレイ・スタントンさん(66歳)に贈られた特別な航空ショーの映像が、心震える瞬間として話題になっている。

 このサプライズは、飛行機と航空ショーが大好きなレイさんを元気づけたかった家族が、パイロットのリッチさんに頼んだもの。そのかいあってレイさんは久々に笑ってくれたそうだ。

末期がんの男性が見上げた空に飛行機からサプライズ

 2024年1月26日、末期がんと診断され、イングランドの都市ウスターにあるセントリチャーズホスピスで療養中の元輸送技術者レイ・スタントンさん(66歳)が、医療スタッフに外に出ましょうと誘われた。

 家族にも付き添われ、ベッドに横たわったまま外に出たレイさんは「空を見て!」とうながされた。いわれるまま見上げると、澄み切った青空に何やら白いものが。

 なんと飛行機が、アクロバット飛行で大きな笑顔を描いていたのだ。

image credit:StRichardsHosp/X

 思いがけない光景に驚いたレイさんの顔は、いつしか笑顔になっていた。

Smile in the sky drawn for St Richard’s Hospice patient

航空ファンのレイさんに家族が贈った空のスマイル

 このサプライズを思いついたのはレイさんの家族だ。パイロットのリッチ・グッドウィンさんに依頼して、ホスピスから良く見える上空に笑顔を描いてもらったんだそう。

 アクロバット飛行を専門にするリッチさんは、巧みな飛行でその依頼をきちんと果たし、レイさんがじっくり眺めて楽しめるよう、巨大なスマイルを描いた。

 レイさんの妻のアンジェラさんによると、レイさんは昔から飛行機が大好きで、元気だったころはよく、アンジェラさんと息子や娘を航空ショーに連れ出しては、家族みんなでアクロバット飛行を楽しんだそう。

 けれど、がんになってからは空を見上げることもなく、笑うことも減ってしまっていたという。

ホスピスのおかげで実現

 子供たちを航空ショーや博物館にも連れて行っていたレイさん。そのときのことはアンジェラさんにとっても大切な思い出になっている。

 夫はいつもたくさんの知識を私たちに教えてくれていました (アンジェラさん)

 なお今回のサプライズは、医療スタッフらのおかげで実現したものだ。

 この企画のことは、セントリチャーズ ホスピスの最高経営責任者マイク・ウィルカーソンさんも了承済みで、みんなと一緒に空を眺めていたそう。

このサプライズは空を見上げたすべての人にとって特別な瞬間になりました。これを実現する手助けができたことを光栄に思います

レイと彼の家族、そして空の笑顔を目撃したすべての人に貴重な思い出を作ってくれたリッチに心から感謝します (ウィルカーソンさん)

「とても素敵なアイデア」夫の笑顔に妻も感謝

 この日、空に浮かんだ笑顔の様子は、ホスピスのインスタグラムやXにも投稿され、現地メディアでも話題に。澄んだ空にくっきり浮かんだスマイルは見てるだけで心も浄化されそう。

 実際に見かけた人からはこんなコメントも寄せられた。

ちょうど2年半前、私の父はホスピスで亡くなりました。さっきブリストル(イングランドの都市)に行く途中で、空に浮かんだ笑顔を見かけましたが、実は今日、父の誕生日だったんです。

いつも父がそばにいるような気がして、つい笑顔になりました。空に笑顔を描くなんてとても素敵なアイデアですね (ミスヘラール さん)

 夫を楽しませたいと考えていたアンジェラさんも子どもたちも、彼の笑顔が見れたことを喜び、みごと笑顔を描いてくれたリッチさんとホスピタルの思いやりにこう感謝しているそうだよ。

空に浮かぶ大きな笑顔、そして夫のレイの笑顔が見られて本当にうれしかった。もう長いこと彼が笑うところを見ていなかったから。このホスピタルのケアは素晴らしいです

References: Dying Aviator Gets Final Tribute With Smiley Face Drawn in Sky Over Hospice / Smile in the sky drawn for hospice patient

続きを読む...

▼あわせて読みたい
最後にもう一度あの料理が食べたい。末期がん女性の願いを叶えるため6時間かけて配達した店主
髪を剃りに来たがん闘病中の女性の前で、自分たちの髪を次々に剃りはじめた理髪店の店員たち
2030年までにがんのワクチンが登場する可能性。現在治験を実施中
15000人以上のバイカーが集結!バイクが大好きな末期ガンの少年を励ますためのパレードが行われる
アクロバット飛行隊「ブルーエンジェルス」のコックピット内からの仰天映像

この記事のカテゴリ:動画 / 料理・健康・暮らし

引き用元サイト: カラパイア

記事元url: https://karapaia.com/archives/471160.html

 - karapaia , , , , , , , ,

推し

新着記事

  1. 今度のドローンはカラスがヒント。飛ぶのはもちろん足で歩いたりジャンプすることもできる!
  2. 犬たちが愛する落ち葉を守るため、飼い主が本気をだした!だが犬は納得いかない様子
  3. ノストラダムスの予言、2025年に起こりうる3つのこと
  4. ノストラダムスの予言、2005年に起こりうる3つのこと
  5. 月最大のクレーターは想像以上に丸かった!月誕生の秘密を解き明かす手掛かりに
  6. 中国警察が球形パトロールロボットを導入、AI搭載で犯罪を検知・阻止
  7. 寝る前にチーズを食べると奇妙で鮮明な夢を見るのは本当なのか?その謎に迫る
  8. 真っ先に見せたくて…大親友の犬に、生まれたばかりの我が子を運んできた母猫
  9. 音楽は記憶と感情を結び付け、その時の気分で記憶を変化させる
  10. 一つ目黒モフとな!?画像加工一切なし、実在する生物なんです!
  11. サンタクロースの元祖はこんな顔だった?聖ニコラウスの顔を科学的に復元
  12. 悲しいお知らせ。金星には地球のような生命が一度も存在しなかった可能性が高まる
  13. LEGOがひまわりストラップ付きフィギュアを販売。見えない障がいへの理解を深める
  14. 犬とアナコンダと私、仲良く添い寝をするの~って大丈夫なのか?
  15. 姉さんが寂しそう!弟分の犬、人間を引っ張り撫でるように導く感動の行動
  16. カニにも痛覚がある?最新研究で脳から痛みへの反応を確認
  17. なんでわいが下やねん!二段ベッドどっちが上に寝るか問題でハスキーが徹底抗議
  18. 30万年前の東アジアに生きた新種の古代人類、ホモ・ユルエンシスの存在が明らかに
  19. 宇宙から繰り返し発せられる謎の電波信号。その正体は2つの星が織りなすダンスだった
  20. 修道女の裏の顔。刑務所慰問の陰でマフィアとつながり連絡係として活動
  21. うれしいニュース。世界最高齢のコアホウドリ、74歳で新たな伴侶の卵を産む
  22. AIチャットボットに怒りや不満を暴露すると、感情が和らぐとする研究結果
  23. ネコトカゲキス。大好きなトカゲに朝のキスを贈るのが日課となっている猫
  24. ハワイに住んでいたといわれる伝説の小人族「メネフネ」は実在したのか?
  25. 北極海から氷が消える日はそこまで来ている。科学者が7~20年後と予測
  26. ベトナムでレンタル彼氏が流行している理由
  27. 想像を絶する中世のお城の長距離弾道ぽっとんトイレの歴史
  28. 蝶に大人気の犬。散歩に出かけるたびに群れで体にひっついてくる
  29. アメリカ大陸では1万2000年前から人間と犬と友達だった。餌をあげていた痕跡を発見
  30. アメリカ大陸では1万2000年前から犬と友達だった。餌をあげていた痕跡を発見